永遠の卵

少女革命ウテナのはなしがしたい。

DUEL:13「描かれる軌跡」<少女革命ウテナ>

ただいま。

 

 

 

 

 

 

 

 

DUEL:13「描かれる軌跡」

放送日:1997年6月25日

脚本:榎戸洋司 絵コンテ・演出:高橋亨
作画監督:阿保孝雄

 

1~12話の間に行われてきた決闘たちのおまとめ回になりますが、暁生が初登場するうえにベラベラ大事なことを喋りまくるので油断はできません。気を引き締めて見てゆきましょう。

 

影絵少女

今回は毎度おなじみだった影絵少女からスタートです。

勝てば官軍
負ければダボハゼ
歩く姿は百合の花

UFOに乗って去って行くA子とB子...なのですが、実はこのUFOって、釣竿で飛ばしてるんだよ〜という演出です。影絵少女っていうのは劇、つまりはフィクションであり、アニメーションである。そしてそのアニメーションは、『少女革命ウテナ』の世界を寓話的に表します。更に言ってしまえば『少女革命ウテナ』というアニメーションは、わたしたちの世界を寓話的に...というわけ。こういうのだいすき。

 

失意のダボハゼ 

さて、前回決闘に敗れたことにより王子さまからダボハゼへと降格してしまった哀れな冬芽さまは、なんと引きこもりに。ウケる。

冬芽って、自分が王子さまになれる、世界を革命する者になれる=自分は特別なんだという思いを実は強く持っていましたね。彼は彼で、またひとつの"世界の果て"だったんじゃないかと思います。生徒会編を牛耳る神さまの子供でした。けれど、実のところそうではなく、やはりそれは思い上がり。冬芽は結局ただ神さまに憧れる"子供"でしかなく、神さまのひとつの"駒"に過ぎませんでした。でも、神さまにとって彼はただの駒であっても、決してそうじゃないんだと言ってくれる人が、冬芽を神さまにしてくれる人が、彼のいちばん近くにいるのですよね。冬芽はいつそのことに気がつくのかな。

今回の演出でとても印象的なのは、やっぱりテープレコーダー。生徒会の口上は、このようにして流れていたんですね。そりゃあ毎回毎回言っていたら大変ですものね。これもまた、影絵少女と同じく"フィクション"という演出のひとつになっていて、楽しい。

 

7つの決闘

君はまだ目覚めないのか?
まだ、卵の殻を破れずにいるのか?

暁生がディオスに語りかけるところから、振り返りスタート。彼の言葉から察するに、つまりウテナは予め用意された試練をひとつひとつこなしていくという感じなのでしょうか。

傷つきながらも薔薇の花嫁を守る彼女の姿は、何か懐かしいものを思い出させたな。

これは、前回のアンシーの発言とも重なる部分があります。懐かしいもの、かつて見たことがあるもの、「あの時」と同じ。それはやはりディオスのことなのでしょうか。

 

1. 友情(amitié)

DUEL:01での西園寺との決闘。この"友情"は、若葉と、彼女のために闘ったウテナの友情のことを指すのでしょうが、後々西園寺にとってもアンシーにとっても、"友情"が非常に重要な鍵になってくることを考えると、少しおもしろいです。

 

2. 選択(choix)

DUEL:02にて、西園寺と2度目の決闘。わざと敗れるか、それとも勝利して王子さまの座に居座り続けるか。というとあまりにも意地悪すぎるかな。ウテナは、"アンシーのために"勝利という"選択"をしたのです。「たぶん」。

ちなみにこの時からディオスの力の封印は解けはじめたんだとか。

 

3. 理性(raison)

DUEL:05における幹との決闘。理性とは、

感情に動かされたりしないで、論理的に考えをまとめたり物事を判断したりする頭の働き。

なるほど。わたし的に幹は、十分理性的であったと思うのですよね。どちらかというと理性的であろうとしすぎたために敗れてしまった。ウテナさまはそこんとこなんにも考えずにパパっとやってのけちゃうからね。

 

4. 恋愛(amour)

DUEL:07、樹璃との闘い。

言っておくが、世界を革命する力が彼らを捕らえたんじゃない。
彼らの方が求めて、奇跡に囚われるんだ。*1

樹璃と枝織の恋と、ウテナと王子さまの恋。勝つのはどちらか。ウテナの恋はほんとの恋なのか、そしてウテナが恋をしたのは本当に王子さまか。 

 

5. 崇拝(adration)

DUEL:10、もうひとりのデュエリスト七実との決闘。

七実の冬芽への崇拝。ウテナの王子さまへの崇拝。彼女たちを勝利へと導く神さまは、ほんとに神さまなのでしょうか。それともただのダボハゼ

 

6. 信念(conviction)

DUEL:11、生徒会長冬芽とのボス戦。

連勝中だったウテナは、ここで初めて決闘に敗れることとなります。自らの信念"アンシーのために"は、もろくも崩れ去るという結果になったのです。叩き続けた扉は、開くことはなかったのでしょうか。ただの一度も?

 

7. 自分(soi)

DUEL:12、冬芽との再戦。

ウテナがぶつかった友情という壁。友情とは単なるエゴイズムのことなんだろうか。ニヒリズムに陥りそうになる"自分"との闘いです。結果、ウテナは扉を叩き続けることを選ぶのでした。

 

新しいステージのはじまり

これから先の決闘を、彼女はどう闘うんだろうな。

黒薔薇のショーケースと刻印。辿り着くUFO。そして100人の少年たち。です。

 

LA BANDE

第一部・生徒会編が終わりました〜。

自分で書いておいてなんですが、ここまで来れると思っていませんでした。次回からは第二部・黒薔薇編。少しは語りやすくなるといいな。新しいUFOも到着したことですし。ワクワク。

 

(おかえり。)

 

*1:「とらえる」の漢字はわたしの好みです。