DUEL:14「黒薔薇の少年たち」<少女革命ウテナ>
おっきいなあ。これが君のお兄さん?
- DUEL:14「黒薔薇の少年たち」
- 黒薔薇会
- プラネタリウム(理事長室)
- エレベーターの音
- 100人の少年
- ⇨⇨⇨⇨⇨面会室(鳳香苗)
- 号外!
- 地下の教室(決闘広場)
- プラネタリウム(夜)
- LA BANDE
DUEL:14「黒薔薇の少年たち」
放送日:1997年7月2日
脚本:榎戸洋司 絵コンテ:橋本カツヨ
演出:岡崎幸男 作画監督:林明美
第二部・黒薔薇編のはじまりです。タイトルはそのまんま「黒薔薇の少年たち」ということで、今回から鳳学園内にある建物、根室記念館を舞台に暗躍する少年たちが登場します。
黒薔薇会
⇨御影草時
草。
これまでウテナは冬芽率いる生徒会メンバーを相手取ってきましたが、生徒会長・冬芽の没落によって新たな敵と闘うこととなります。それがこの御影草時が主宰する御影ゼミ(通称:黒薔薇会)というわけ。御影は超秀才な高等部3年生。薄いピンクの髪の毛をしているのですが、これがまたなんともウテナを思わせるというか、深読みできてしまいそうでとってもテンションあがりますね。
⇨千唾馬宮
ディ...?ではなくって、御影のパートナーだそうです。御影は彼を"薔薇の花嫁"にしようと画策し、アンシーの命を狙います。彼らの存在は、"世界の果て"も認識しているようです。年齢はわかりませんが、御影を「先輩」と呼んでるので彼よりは年下なのでしょう。
⇨闇と地下と黒薔薇
僕の黒薔薇は闇を吸い込んでいるから。
これは馬宮の言葉ですが、第二部・黒薔薇編を見ていく上で非常に重要な台詞です。馬宮は基本的に根室記念館の地下におり、黒薔薇を育ててい(るんですか?これは)ます。
闇を吸い込み花をつける黒薔薇。この"闇"とはつまり人の心の闇の部分のこと。黑薔薇会は、普段は隠れているデュエリストたちの闇を発露させることで黒薔薇を育て、彼らとウテナを決闘させます。これが、第二部の基本的な決闘の流れ。*1
プラネタリウム(理事長室)
鳳暁生
今回から明らかになることですが、アンシーには鳳暁生というお兄さんがいました。アンシーは、土曜日に彼に会いに行っていることが多いのだとか。
鳳という苗字からもわかる通り、彼はこの鳳学園の理事長代理です。婚約者がいまして、彼女が高等部を卒業したらすぐに結婚する予定。マジかよ。星が大好き。
エレベーターの音
第二部ではエレベーターの音がずっと鳴ってますね。わたしはこれが超すきなんです。根室記念館の地下に降りていく時と、理事長館の最上階へ昇っていく時の音。
100人の少年
根室記念館は、昔100人の少年が生き埋めになったという曰く付きの建物だそうです(薫幹談)。こわっ。
⇨⇨⇨⇨⇨面会室(鳳香苗)
この面会室も初登場。御影たちは、ここで悩める者たちのカウンセリングをするという形で心の闇を解放し、彼らに黒薔薇とその刻印を与えます。
この面会室、地下に下っていくエレベーターの構造になっています。カウンセリングを受ける生徒たちは、悩みを打ち明けていくうち、エレベーターと同時にぐんぐんと自らの心の地下(闇)に落ちていく。壁にかけられた額は、最初は蝶ですが、蛹→芋虫→葉っぱに変化していきます。そして落ちていった先が聖地。そこは昔生き埋めになった100人の生徒たちが眠る場所であり、"世界の果て"へと繋がる場所でもあります。黒薔薇の刻印というのは、そこで死んだ生徒がもともと持っていた指輪のことなのですね。薔薇の刻印は、持ち主が亡くなると黒くなってしまうんだそうです。御影が学籍番号を唱えるとピシャーって柩が飛び出てくるんですけど、わたし的にこれがこわい。ていうか黒薔薇編は全部通してわたしけっこうこわい。
鳳香苗の闇
苗。
アンシーの兄、暁生の婚約者である彼女の闇は、義理の妹(になる予定の)アンシーに対する憎悪でした。というか御影たちはアンシーの命を狙っているので、原則アンシーに恨み・憎悪を抱く者が黒薔薇のデュエリストとして選ばれます。
今回の香苗のお話は要するに、もうアンシーが不気味で仕方ないということでした(たぶん)。たしかにスカーフ借してメガネ拭きにされたら怒りってよりまず「なんだこいつ...??」ってなるかもしれません。未知への恐怖だよね。アンシーったら宇宙人〜。にしても、義理の妹にそこまでお姉さんって呼んでもらいたいもの?
あなたは世界を革命するしかないでしょう。
あなたの進む道は用意してあります。
号外!
少女Cも初登場!
ついに恐れていたものが来ちゃったのね!
今回からの影絵少女は、号外少女、もとい少女Cの一人芝居です。初潮を思わせといて実は親知らずが生えてきたっていうお話でした。
抜けば?
ってことで、ウテナは決闘へ。
地下の教室(決闘広場)
「不人幻魂合体術」
決闘広場もちょこっとリニューアル?で、机がたくさん。その上には花瓶がのっています。ウテナが決闘に勝つと机がガチャガチャくっつくのとか、赤い人型に倒れるのとか、柩が火葬されちゃうのとか、わたしはこわい。ちなみに黒薔薇のデュエリストたちはその闘いに敗れると記憶はなくなっちゃいます。もしも勝ったらどうなるのだろ。
プラネタリウム(夜)
おいで、アンシー。
アンシーが暁生に会いに行く時にはお留守番しているチュチュ、外される眼鏡。ソファの上のはだけ暁生。この回を皮切りに、『少女革命ウテナ』はどんどん"性"を匂わせてきますね。号外少女といい。"子ども"が"大人"へと変化する時のテーマのひとつでもあるのでしょうか。
LA BANDE
いえ。プラネタリウムの投影機です。
どうでもいいけどこれはわたしのウテナお気に入りギャグナンバーワン。こういう淡々とやられるやつに弱くて、何度みてもフフってなってしまう。
次回、梢ちゃん再び。
*1:まあこれは次回からちょっと変化するのですが...