DUEL:18「みつるもどかしさ」<少女革命ウテナ>
やだ!ほんとに?
で、どうだった?やっぱり、痛い?
DUEL:18「みつるもどかしさ」
放送日:1997年7月30日
脚本:比賀昇 絵コンテ:西村聡
演出:岡崎幸男 作画監督:林明美
石蕗七実エピソード。テーマは「子供から大人へ」。そしてそれは「梅雨から夏へ」という季節、「雨から晴れへ」というお天気の移り変わりによってあらわされます。石蕗の「大人になりたい」という気持ちを利用して、薔薇の花嫁暗殺を試みる黒薔薇会のふたり。
薔薇は季節の移り変わりに敏感ですから。
嫉妬深い女王さまとその家来
今回のデュエリストは、「嫉妬深い女王」(=七実)と「その家来」(=石蕗)です。
子供じゃない。
と馬宮はいうのですが、この作戦会議の中での"子供"って七実と石蕗、どちらのことなのでしょうかね。まあ、どちらもなのでしょうね。
昨日までの固い蕾でも、きっかけさえあれば、簡単に綻ぶものさ。
"大人になること"への興味でいっぱいの七実と、そもそも"大人"がどんなものかなんて知りもしない石蕗。七実は彼の幼馴染・茉莉に嫉妬しますが、石蕗のジレンマっていうのには、たぶん七実は関係ない。とわたしは思う。
プラネタリウム(理事長室)
暁生のいうことって、DUEL:15でも言ったようにすごく重要なことなんです。でも、影絵少女の劇と同じで、それは必ずしも真理であるとは限りません。
星は年をとると輝きを失う。人間もまた然り。
DUEL:15でも今回もそうですが、彼の悲劇の英雄気取りや、こういった諦念のようなものって、これからの物語に必要不可欠な鍵になってきますね。
⇨⇨⇨⇨⇨面会室(石蕗美蔓)
通じないふたり
石蕗と茉莉との関係に嫉妬して彼の部屋を七実が訪ねてくる場面。絶対にふたりは同じカットにおさまらないっていう演出は好きです。
石蕗美蔓の闇
大人になりたい!
大人になって、世界をめちゃくちゃにしてやりたい!
七実と一緒にいられるだけで幸せだった子供の石蕗。それだけじゃあ物足りない過渡期の石蕗。彼も、梢も、枝織も、結局は相手を支配してやりたい、世界をめちゃくちゃにしてやりたいっていう"子供"らしい願望を持つ人間たちなのかもしれません。しかし暁生はそれこそが"輝き"だという。それとも過渡期のこの願望こそ、失う"輝き"の前触れなんでしょうか。
号外!
雨って、あたしが傘持ってきてると止むのよね。
ほんとにね。
あたしね、今日ね、今日ね、初めてだったの!
献血って、大人の証ですか?
地下の教室(決闘広場)
「円錐形絶対卵アルシブラ」。この歌、だいすき。
経験を積んだ大人を倒してこそ、子供は大人になる!
やっぱりこういうことになってしまう。これじゃあ世界を革命できません。暁生のいうとおり、"年を重ねると輝きを失ってしまう"という世界のルールに則って大人になってしまうのなら、ウテナに勝てるはずがありません。
今回机の上にあるのはハニワとチョコレート。かわいいのは、ハニワが割れるとその中にまた小さなハニワが入ってるってとこ。どんなに大人ぶってても、結局ひとは心の内側に救いようのない"子供"を持っているのかも。暁生もまた然り。
夏のはじまり
今回はBGMが控えめで雨の中というくら〜い演出になってるのですが、ラストはうってかわって爽やかな音楽と日常、初夏の輝き。
あつくなるわね...
LA BANDE
雨降ってるのに傘さしてまでそこで会議しなきゃならないのかよ。
新参者はぎゅうぎゅう締め上げてやればいいのよ。
ぎゅう、ぎゅう...。 うし、うし...。
そしてついに、ついに、次回からは若葉前後編。このブログを始めようと思ったきっかけの回です。
ところで、
たまねぎふたつで今夜も美味しいカレーができますね。
ふたりはDUEL:08以降もたびたび入れ替わっているのかも...。